投稿者「blanche」のアーカイブ

日曜日が待ち遠しい(1983)

『日曜日が待ち遠しい!』(原題: Vivement dimanche!)

遺作となったこの作品で、トリュフォーが、実生活とは対照的に映画作家になっていく過程で見た数々のフィルムへのオマージュをちりばめているのは象徴的である。
流れ去る「人生」と残る「映画」。

あえてモノクロで撮影したのは、若い日に熱中したハリウッドのフィルム・ノワールを撮りたかったからに違いないし、現にキューブリックの「現金に体を張れ」を思わせるフラッシュバックや「競馬」が使われている。キューブリックへの言及は直接的にも行われていて、重要な舞台の一つである映画館「エデン座(「エデンの東」を連想させる)」で上映されているのは「突撃」だ。
フィルムへのその他の「目くばせ」および詳しい解説はこちら。

現金に体を張れ(1956)

『現金に体を張れ』(The Killing)

ジェラルド・フリードの音楽が緊迫感を高める。
大金を狙って周到に計画された完全犯罪が、女がつまずきの石となり、最後に「偶然」によって破綻してしまうのは、4年後に制作された「太陽がいっぱい」の原型となっているかもしれない。
光の「Plein Soleil」と闇の「The Killing」であるがいずれも皮肉なラストシーンが印象的。