Archive for 3月, 2012

アナグラム

月曜日, 3月 12th, 2012

アナグラムというのはある言葉の文字を入れ替えて別の言葉を作る遊びだが、これが結構面白い。アンドレ・ブルトンがダリの拝金主義を批判し、次のようなアナグラムを作ったことは有名である。

Salvador Dalí(サルバドール・ダリ)
→Avida Dollars(ドルの亡者)

こんな本をある書評で見かけたので早速買ってみた。

タイトルは「驚くべきアナグラム 世界の隠れた意味」
その中から、いくつか抜き出してみる。

Albert Einstein(アルバート・アインシュタイン)
→rien n’est établi.(何も立証されていない)

La vitesse de la lumière(光の速度)
→limite les rêves au-delà.(その先では、夢に限界を定めている)

Le mouvement perpétuel(永久運動)
→temple où rêve un temple.(寺の中でまた寺が夢みている)

Léonard de Vinci(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
→Le don divin créa.(神の才能が創造した)

Le sourire de Monna Lisa(モナリザの微笑)
→Le soir donna sa lumière.(夜がその光を与えた)

Léonard Bernstein(レナード・バーンスタイン)
→L’art de bien sonner(よく響く技法(芸術))

L’origine de l’Univers(宇宙の起源)
→un vide noir grésille.(暗黒の空虚がジュウジュウ音を立てている)

L’Origine du monde(世界の起源)
→Religion du Démon(悪魔の宗教)

Le marquis de Sade(サド侯爵)
→disséquer la dame.(婦人を解剖する)
あるいは
→démasqua le désir.(欲望の正体を暴露した)

Aurore Dupin, baronne Dudevant, alias George Sand(オーロール・デュパン、デュドヴァン男爵夫人、別名ジョルジュ・サンド)
→valsera d’abord au son du piano d’un génie étranger.(外国の天才(もちろんショパンのこと)のピアノの音に合わせてまずワルツを踊ることになるだろう)

Robert Schumann(ロベルト・シューマン)
→reconnut Brahms.(ブラームスを認めた)

天才画家ダリ 愛と激情の青春(2008)

月曜日, 3月 5th, 2012

『天才画家ダリ 愛と激情の青春』(Little Ashes)
してもそうだと思える。
詩人ロルカ、画家ダリそして映画作家ブニュエルという3人の天才の若き日の交流が描かれ、そのなかでロルカの同性愛が強調され、ブニュエルとダリとの共同監督した「アンダルシアの犬」の有名なカミソリのシーンも挿入されている。
様々な現実のエピソードが引用されているが、スペイン内戦下で、反ファシズム活動に関わっていたロルカが故郷のグラナダに帰って自宅で弾く曲が、ショパンの「革命のエチュード」というのは少しできすぎか。
舞台はスペインのはずなのに最後までイギリスの気配がするのは台詞が英語であるせいばかりだろうか?